「基礎代謝」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、ダイエットをする時に、基礎代謝が高いか低いかは、重要なポイントになります。基礎代謝はBM(basal metabolism)とも呼ばれ、生存していくために必要最低限の機能を維持するためのエネルギーの代謝のことを意味します。

快適な環境で精神的にリラックスしている時や睡眠時でも、私達は体温を保ったり呼吸をしたり、心臓や肝臓などを動かしていたりと、生命を維持するために様々な活動をしています。1日中お布団の中でゴロゴロしていても、空腹感を感じます。これはそのような活動でエネルギーが消費されているので、このエネルギー代謝を合計したものが基礎代謝なのです。

エネルギーを代謝するといえば、運動をイメージする人は多いでしょう。しかし、特別な運動をしていなくても、私達は日常生活を過ごすなかでも、体を動かすことで脂肪を燃焼させてエネルギーを使っています。しかし、運動によるエネルギー代謝量は、全体からみるとほんの一部です。

1日に消費されるエネルギー全体をみてみると、約70%が基礎代謝としてのエネルギーです。ダイエットには運動、と思いがちですが、それだけでは十分なダイエットとは言えません。基礎代謝を高めて食べても太りにくい体質にしておき、更に運動でエネルギーを消費すれば、より効果的にダイエットできるというわけなのです。ダイエットを考えている人は、まずは基礎代謝をあげることについて考えてみましょう。

基礎代謝量は、人が生きていくうえで必要最低限のカロリー量を示していますが、ダイエットを考えている人は、まずは自分の基礎代謝量を把握しておくことが大切です。基礎代謝量を下回るダイエットをすると、エネルギーが不足します。すると体は省エネモードになり、その結果、基礎代謝が低くなってやせにくい体になってしまうのです。

したがって、無理な食事制限によるダイエットは逆効果というわけです。自分の基礎代謝がどのくらいなのかを、きちんと把握しておきましょう。

基礎代謝量を知る方法には様々ありますが、最近では、基礎代謝量を計ることができる体脂肪計なども販売されているので、そのようなものを使えば、確実でしかも簡単に知ることができます。

もし、そのようなものがなくても、厚生労働省が発表している『性・年齢階層別基礎代謝基準値と基礎代謝量(平均値)』という表もありますので、これに自分の年齢を当てはめてみても簡単です。1才の幼児から計ることができます。

18歳以上の成人を対象としている『ハリス・ベネディクト方程式』という、基礎代謝を知るための計算式もあります。これは欧米でよく使用されている計算式ですが、、日本人よりも骨格が大きい欧米人向けに作られているので、前述の『性・年齢階層別基礎代謝基準値と基礎代謝量(平均値)』の値と比べると、この方程式で出した値の方が高い数値になります。

しかし、基礎代謝量を知るにはあまり違いはないので、ダイエットをする時には、値の低い方で考えると良いかもしれません。『ハリス・ベネディクト方程式』の計算方法は以下のようになります。

女性の方・・・665+(9.6X体重kg)+(1.7X身長cm)-(7.0X年齢)
男性の方・・・66+(13.7X体重kg)+(5.0X身長cm)-(6.8X年齢)

電卓を使って計算してみてください。

基礎代謝量は、全ての人が同じというわけではなく、年齢や性別、体格、生活環境によっても異なります。基礎代謝が高い人は痩せやすく、低い人は太りやすいと言われていますが、どんな人が基礎代謝が低い人なのでしょうか。以降に、基礎代謝が低いと思われる人の項目をあげてみました。

・運動不足の人
・手足が冷えやすい、冷え性である人
・血圧が低い人
・顔色が悪い人
・頭痛や肩こり、腰痛に悩んでいる人
・生理不順の人
・あまり汗をかかない人
・平熱が35.9度以下の低体温の人
・あまり食べないのに太ってしまう人
・疲れやすい人
・朝食をとらない人
・無理なダイエットを続けている人

以上の項目に1つでも該当する人は、基礎代謝しにくい体である可能性があるので要注意です。基礎代謝が低いとやせにくいだけでなく、血液の循環が悪くなるので、クマができたりむくみやすくなったりしてしまう等、美容面にも影響が出てきます。また、肌の新陳代謝も悪くなってしまうので、肌トラブルの原因になることもあります。

やせにくいという事は、脂肪が蓄積されやすくなるので、肥満の原因となり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こしやすくなるので、健康面でも心配です。また、精神的にも影響が出てきて倦怠感が出たり、イライラしたり、憂鬱になることもあります。

最近は、基礎代謝の低い人が増加していますが、これには運動不足や食生活、間違ったダイエットが大きく関係しているようです。適度な運動と食生活の改善が、基礎代謝を高める一番の近道になります。

基礎代謝量は、生きるために必要最低限のエネルギーです。安静にしている時や、寝ている場合でも消費されている基礎代謝は、ダイエットが必要な人にとっては大事なポイントであると言われています。基礎代謝を上げると、消費エネルギーを増やして太りにくい体を作りますが、これ以外にも、体に良い効果はいくつかあります。

まず、美容の面でも良い効果が期待できます。基礎代謝量が増加することは、体の中のあらゆる細胞に頻繁に酸素や栄養素が運ばれ、新陳代謝も活発になり、全身の細胞が若々しくなります。また、細胞が若返ることによって、顔のつやハリ、髪の毛にもつやが出て美しくなります。外見の美しさだけではなく、体の中も健康になります。

細胞が若返るということは、臓器を形成している細胞も若返るということなので、内臓そのものの働きもよくなるというわけなのです。そして、内臓の働きが良くなると内臓脂肪が燃焼されます。最近では、一見しただけでは太っているように見えなくても、内臓に脂肪がついている「隠れ肥満」の人が多いと言われています。

内臓に脂肪がつくと、コレステロールが高くなるだけでなく、中性脂肪も増加して血液がドロドロになり、いろんな病気を引き起こす原因となります。基礎代謝を高めて、内臓脂肪を燃焼し、健康的にダイエットしましょう。また、便通も改善されて利尿効果が高まる効果も期待できます。まさに体の内側からも外側からも綺麗になれるということです。